ビジネスの短期サイクルと教育の長期サイクル

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(Photo by rawpixel.com on Unsplash)

教育の効果や結果はすぐには出るとは限らない。

あたり前なのですが、これは教育に関わる人間であれば、あたり前すぎるくらいに意識しておいても良いのではないかと思います。

会社を経営していた時の自分と、今の自分の仕事を比較してみると、圧倒的に、効果検証や結果のフィードバックサイクルが違うのを実感します。

ビジネスでは、割とすぐに結果を把握することができ、その結果をもとに、次の対応を考えていくことができます。
市場の反応や利益を見ながら、それを最適化していけば良いという感覚です。

もちろん中長期的な視点に立つことは多いですし、目の前の1人の相手と向き合うという姿勢は変わらないのですが、それでも単に利益を出すだけなら、ビジネス設計を整えておいて、市場の反応と対応しながら行動と検証を積み重ねていけ
ば、大筋間違わない、という感覚があります。

その感覚に比べると、教育というのは、極めて中長期的視点に立ち、なおかつ意味の生成は個別性が高いなぁ、と思います。

学習者の反応は頼りにするものの、なんというか、その反応がすべてではない、ということが多分にあります。
相手とぶつかって、厳しいことを言って、反発したり、嫌われたりしても、結果としては、数年後には良かったということもあります。

また、目の前で気に入られたり、答えを教えるような対応をしても、中長期で見たら成長していなくて苦しんでいるということもあります。

どれだけの時間軸や視野でみるかで、教育の効果や意味というのは大きく変わってくることがあります。

短期的な成果や短期的な結果をばかり見るようになったら、生涯教育や生涯学習という文脈では大きな損失になることも多々あります。

あの時のあの失敗や苦労が、長い年月をかけて力になったということも多いですからね。

すぐに結果が出るものなのか、長期的な時間軸で見た方がいいものなのか、その軸や視点を取り違えない方がいいなということがあります。

<まとめ>

■ビジネスにおいては、市場の反応は比較的すぐに検証できる。
それをもとにビジネスモデルを整えるサイクルを回せる。

■教育においては、結果がすぐに出ないケースも多い。
短期的にはマイナスに見えても、中長期で見たらプラスということもある。

■判断基準の時間軸や展望を間違えないことである。
それをわかって効果検証をしないといけない場合も多い。

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